- 自宅メールサーバの構築 -
Last update 2002/07/22
自宅のPCのWindows XP Pro./2000/NTでメールサーバを構築することと、SPAM(迷惑メール)源にならない為の設定を、Setp by Stepで紹介します。

※「用語の解説が必要だ」という人は[こちら]をどうぞ。 [別ウィンドウで開く]
このページは以下の内容を含みます。
メールサーバの便利さとリスク
1. 前提条件 --必要なソフトやOSなど
2. IMS EMWAC のインストールと設定 --LANのみでの利用ならここまででも良い
3. SCSMFILTER のみでのフィルタリング
4. Antirelay の設定ファイルの更新
5. SMTPRCV
6. 構築できた方へ



メールサーバの便利さとリスク

 ここでは、常時接続環境を手に入れた人向けに、自分のPCでメールサーバを構築&運用する方法を紹介していきます。実際にはじめる前に、まずはメールサーバを自分で持つことの便利さとそのリスクについて、気持ちにとどめておいて頂きたいことを掲載します。
 まず、メールサーバを自分で持つと、以下のようなことが良い事があります。

自宅サーバのホームページで使用しているドメイン名と統一のとれたメールアドレスを自分で発行できます。
目的別に幾つも専用のメールアドレスを持つことができます。もちろん無料ですし、広告が送られてきたり、アンケートに答える必要もありません。
例)「サーバ管理用」「web管理用」「プライベート用」・・・
オリジナルのメーリングリスト(ML)を自分で作成できます。
例)「サークル」「スキー仲間」「飲み仲間」「家族連絡」用のMLなど
サーバのログやセキュリティチェックの結果等をメールで自分宛に送信できます。外部のメールサーバを介さずに内部ネットのみで処理されるようになるため、セキュリティ上も好ましいです。
外から(会社・学校等から)も自宅のメールサーバを使うことができます。
自宅でメールサーバを持ちアドレスを発行出来る人はまだそれほど多くないので、周りの評価が少し上がります(←たぶん(^^;)。

 特に、メーリングリストは目的別の連絡を廻したり、特定の複数人(友人や家族等)にメールを廻す場合に非常に便利です。また、ドメイン名がホームページとメールのアドレスで統一されることで、覚えてもらいやすくなります。

 このように良いこと・便利なことの多いメールサーバなのですが、WEBサーバやFTPサーバよりも、より慎重に公開・運用するべきサーバでもあります。メールが届かなければ自分の信用低下に繋がるかも知れません。また、設定を誤ってしまうと、例えば、SPAMを出す人のターゲット(SPAM源)になってしまいかねません。特にこのSPAMに関係する設定には要注意です。SPAM源になってしまうと、次のように困ったことになります。

×世界中の多くのシステム管理者に睨まれます。
×多くの抗議(や講義)のメールが来て対応にテンテコマイします。
×場合によっては法的手段に訴えられます。
(国・地域によってはSPAMを通す設定になっているだけで、管理者は法的責任を問われます)
×ORBSに登録され、あなたのサーバから発信されたメールが多くのメールサーバで拒否されるようになります。

こういったリスクに少しでも近づくのがイヤだと思ったら、メールサーバの構築は止めたほうが無難だと思います。メールサーバはそういった性質のサーバなのです。

 散々脅かすようなことを書きましたが、要するに、「メールはちゃんと届くようにしとこう」とか「ほかのネットワークに迷惑をかけない設定にしとかないと色々大変かも」という、結構常識的なことで特別なことをする訳ではありません。ちゃんとポイントを押さえて設定すれば、過度に恐れることは無いと思います。
 ここまで読んで下さって、そのリスクを納得できた方。それでは始めましょう。

「設定をちゃんとすれば大丈夫なんだ〜。便利そうだし、自分発行のメールアドレスを持てるってところも、ちょっとカッコいいかな。よし、一つ挑戦してみよう。」
という人はこちら




1. 前提条件

 今回のメールサーバ構築では、全てフリーで入手できるフル機能のメールサーバを構成すること。また、SPAM対策の為に「Network ABUSE CLEARINGHOUSE」や、長崎ネットワークスの提供する「SPAMと第三者中継 」の第三者中継テストを最低限パスすることを目標にします。具体的にはPOP before SMTPを実装することで、不正な第三者中継を防ぎます。

※POP before SMTPって何でしょう?
 ある端末について、POP認証が成功してから一定時間以内に実行されたSMTPのみを許可すること。つまり、
「メールを受信するときに正しいユーザ名とパスワードを入力していないと、メールを送ることが出来ないようにする」
ということです。これによって、メールサーバに存在しないユーザアカウントからのメール送信を防ぎますので、例えば「見ず知らずの人が自分のメールサーバから大量のゴミメールを送信する」などのSPAM行為を防止できます。

 対象OSはWindows XP Pro.(以下XP)/2000/NTです。また、メールサーバにはIMS EMWACMMS SMTPRCVを、そしてメールのフィルタリングにSCSMFILTERを、そのプラグインにAntirelayを用います。

※EMWAC単体の設定については当サイト以外にもEZ-NET ネットワークステーションなど、秀逸なサイトが存在します。是非ご参照下さい。

※あまり聞かない設定?
 Windows XP/2000/NTでのフリーなメールサーバと言えば、よくIMS EMWAC + SCSMFILTER + Plugin 5という組み合わせが使われていますが、この組み合わせではSPAMであっても一旦受信してから削除することになり、冒頭で述べた「Network ABUSE CLEARINGHOUSE」や「SPAMと第三者中継 」のチェックをパスしません。実際にはSPAMは削除されるので実害は無いのですが、他のシステム管理者から設定の不備を疑われかねないなど、ちょっとモヤモヤしたものが残りますので、ここでは採用しませんでした。

 今回のメールサーバ構築に必要なソフトウェアとその入手先を以下にまとめます。

Table 1. メールサーバ構築に必要なソフトウェア
名称 入手先
OS Windows XP/2000/NT4.0
購入しましょう(^-^;
POP3 server IMS EMWAC POP3 Server 0.8x www.texasstar.net
ファイル名:imsi386.zip
※ページ左下のGET IMSをクリックし、フォルダ一覧を[server]-[intel]と辿る
SMTP Delivary server 0.8x IMS SMTP Delivery Agent
SMTP Receiver server MMS SMTPRCV Service 0.45 smtprcv
ファイル名:smtprcv.zip
※文章中の[here in the SMTPRCV subfolder.]をクリック
Filter SCSMFILTER 0.30 SICA Consulting Services
ファイル名:SCSMFILT.ZIP
Plug-in Antirelay 3.02 beta or 0.3 IMS Support page
ファイル名:antirelay.zip
※どうしても古いバージョンしかみつからない場合、以下をどうぞ
antirelay302b.zip(34.1KByte)

 POP3 serverとSMTP Delivary serverはIMS EMWACひとつで提供されています(実はSMTP Receiver serverもEMWAC IMSに含まれていますが、SPAM対策に問題があるのでこのページでは最終的には使用しません)。それぞれの機種にあうファイルをダウンロードして入手してください。ここでは、i386,i486,Pentium/II/iii/4などのIntel系CPUでの動作を考えますので、IMSi386.ZIPを入手します。

必要なマシンの能力について
 処理するメールの内容にもよりますが、テキストメール主体で100〜200通/日 前後までであれば、「OSが快適に動作する性能のマシンであればOK」と考えれば良いと思います。処理するメールが上記よりも極端に多かったり、容量の大きなバイナリメールをガンガン使いたい、という場合には、それなりのマシンとメールサーバをクラスタリングできる環境を揃えてください。でもそこまでいくと、もはや自宅サーバというレベルではないと思います(^^;
#実際に運用してみるとマシンの性能というよりも、
#回線の容量(速度)のほうが重要に思えてくると思います。

「全てのファイルを入手したし、マシンもOK。さて次は?」
という人はこちらへ




2. IMS EMWAC のインストールと設定

 まずはメールサーバIMS EMWAC(以後EMWAC)のインストールを行います。EMWACにはグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)を備えたインストーラはありませんので、手動でのファイルコピーとコマンドプロンプトからのインストール、そしてレジストリの更新が必要です。以下の手順に沿ってインストールしてください。

2-1. ファイルを展開しシステムフォルダにコピーします
 IMSI386.ZIPを適当なフォルダに解凍します。以下のファイル群が展開されますので、これらのファイルをシステムフォルダへコピーします(c:\winnt\system32 等)。

COPYRITE.EXT , IMS.CPL , IMSCMN.DLL , POP3S.EXE , READ.ME ,SMTPDS.EXE , SMTPRS.EXE

2-2. サービスのインストールをします
 コマンドプロンプトを起動し、コマンドラインから以下のように入力し、それぞれのサービスをインストールします。

POP3 Serverサービス:
 pop3s -install
SMTP Delivery Agent サービス:
 smtpds -install
SMTP Receiverサービス:
 smtprs -install
fig1. コマンドプロンプトからEMWACをインストール

2-3. EMWACの基本設定を行います
 [コントロールパネル]-[EMWAC IMS]を開きます。なお、Windows XPの場合コントロールパネルに[EMWAC IMS]が登録されませんので、インストール先のファイル ims.cpl を直接実行します。

 メール送受信のみを考えるなら、設定すべき場所は一箇所のみです。[Misc]タグの[Accept Mail for]に自分の利用したいドメイン名を指定します。例えば、メールサーバがmymac.myhome.homeip.netならそれをそのまま入力します。

 このドメイン名は、自分の利用したいWAN側に広報されるドメイン名を入力します。例えば、グローバルIPアドレス一つをルータでNAT変換して公開する場合は、DynamicDNSなどで登録しているドメイン名をそのまま入力します。


fig2. Accept Mail forに自分のメールサーバのドメイン名を追加

その他の項目については以下に紹介します。お好みに合わせて設定してください。
注意)メールボックスを作成するドライブのファイルシステムはNTFSである必要があります

Table2. EMWACの設定項目
[Directories]タブ Mailbox Directory : メールボックスを作成するフォルダ(NTFSである必要があります)。%HOME% を使用すると、その部分がユーザのホームディレクトリに置き換わる。%USERNAME% とすれば、その部分だけユーザ名に置き換わる。
Mail Spool Directory : メールスプール用のフォルダ。デフォルトで良い。
Postmaster : 問題が発生した場合にこのユーザーに通知される。後述のユーザー作成作業をしてから記入する。
[Misc]タブ SMTP Gateway Host : メールを送信する際にゲートウェイの通過など、他のメールサーバへ中継する場合に中継先のホスト名を設定します。
Copy local failure reports to postmaster : チェックすることで、メールの送受信に時にエラーが発生した場合、メールの管理者へ通知されます。
[Lists]タブ New List Name にメーリングリスト名前を入力して [ADD] を押すと現れるメーリングリストの詳細設定の画面で、加えたいメールアドレスを入力することで、簡易メーリングリストが作成できる。
[Aliases]タブ User name : 新しいエイリアス名を設定します。
Map to : 存在しているメールアカウント名を設定します。
[Logging]タブ チェックを付けた項目のログを記録します。記録されたログは、Mail Spool Directory に設定したフォルダに保存されます。


2-4. レジストリの更新をします(Windows XP/2000のみ)
 Windows XP/2000でEMWACを正しく動作させるためには、レジストリエディタで、以下の3箇所のレジストリを修正する必要があります(NTでは必要ありません)。

[HKEY_LOCAL_MACHINE] - [SYSTEM] - [CurrentControlSet] - [Services] - [Tcpip] - [Parameters] の中の[Domain]に、自分のインターネットドメイン名を入力します。このページの例では myhome.homeip.net を設定することになります。

同様に、[HKEY_LOCAL_MACHINE] - [SYSTEM] - [CurrentControlSet] - [Services] - [Tcpip] - [Parameters] の中の[Nameserver]に、DNSサーバのIPアドレスを記述します。DNSサーバを立てている場合にはそのIPアドレスを、立てていない場合にはダイアルアップルータのIPアドレスを記述します。

同様に、[HKEY_LOCAL_MACHINE] - [SYSTEM] - [CurrentControlSet] - [Services] - [Tcpip] - [Parameters] の中の[UseDomainNameDevolution] を 0 に設定します。


2-5. メール用アカウントを設定します
 EMWACではWindows XP/2000/NTのユーザーアカウントをそのままEMWACのメールアカウントとして一元的に管理・使用することができます。ここではメール用のユーザーグループを作成しそこにメールユーザーを追加、適切な権限を付与する形で管理することにします。

○Windows XP/2000の場合
 まずは、メール用のユーザグループを作成します。
 [コントロールパネル] - [管理ツール] - [コンピュータの管理](MMC)を開きます。  [ローカルユーザーとグループ]-[グループ]を選択し、[操作]から[新しいグループ]を選択し、メール用のグループ名をダイアログボックスに入力し、グループ名&コメントを入力し[作成]をクリックします。ここではグループ名を"mail users"としました。

 次に、先ほど作成したグループにメールを使いたいユーザーを追加します。
 先ほど作成したユーザーグループ名(mail users)のプロパティを開き、ボタン[追加]をクリックし、メールサーバを利用するユーザー名を選択します。Windows XPの場合は[詳細設定] - [今すぐ検索]をクリックすることで、ユーザー名の一覧が表示されますので、そこからユーザー名を選択します。
 ボタン[追加]をクリックし追加します。
 最後に[OK]をクリックし完了します。

 続いて、これらのユーザーに「バッチジョブとしてログオン」の権限を与えます
 [コントロールパネル] - [管理ツール] - [ローカルセキュリティ設定](MMC)を開きます。
 ツリー「ユーザー権利の割りあて」を選択すると表示される一覧から「バッチジョブとしてログオン」を選択し、そのプロパティを開きます。ボタン[追加]をクリックし先ほど作成した、メール用のユーザーグループ(つまりここでは"mail users")を指定します。Windows XPの場合は[詳細設定] - [オブジェクトの種類] - [グループ]にチェックを入れ[OK]] - [今すぐ検索]をクリックすることで、グループの一覧が表示されますので、そこから"mail users"を選択します。
 追加した後に[OK]をクリックします。


2-6. 各サービスを開始します
 [コントロールパネル]-[管理ツール]-[サービス]を開きます。
 次の3つのサービスのプロパティを開き、それぞれの[スタートアップの種類]を"自動"にし、起動時に自動起動するように設定するとともに、[サービスの状態]のボタン[開始]をクリックてサービスを開始したあと、[OK]をクリックします。
 ・IMS POP3 Server
 ・IMS SMTP Derivery Agent
 ・IMS SMTP Receiver


fig3. EMWACの各サービスの開始設定

 以上でとりあえず内部ネットワークのみで公開可能な、メールサーバが構築できました。サービスを開始した時点でメールの送受信が可能になっていますので、試しにあなたの使っているメールクライアントソフトから、メールの送受信をしてサービスが動作していることを確認してください。しかし、この状態ではSPAM対策が施されていないので、まだ外部ネットワークには公開しないで下さい。
※「なぜ外部に公開してはいけないのか」がどうしても気になる方は試しにポート25,110を外部ネットワークから参照可能な状態にしてから、以下のリンク先で行える「第三者中継テスト」を実施してみてください。この段階では設定が不十分なので、こわいメッセージが読めます。
SPAMと第三者中継

「よし。自分のメールサーバでメールの送受信ができた。さて次は?」
今構築したメールサーバをLANのみで使用する場合には、ここまでで完了です。ひとまずお疲れ様でした(^^)/

しかし、既に記したとおり、ここまでの設定では信頼できるユーザーのみしかアクセス出来ないLANで使う分には良くても、だれがアクセスして来るか判らないインターネットに公開するにはまだ不十分なのです。

メールサーバをインターネットへ公開する方はこちら




3. SCSMFILTER のみでのフィルタリング

 EMWACはsendmailを元に開発されたフリーソフトであり、既に多くの稼動実績のある優れたメールサーバです。しかしながら、単体では第三者中継防止(SPAM対策)を行う為のフィルタリング機能を持ち合わせていません。
 そこで、EMWACでフィルタリング機能を利用するためのAdd-inとして、SCSMFILTER とそのPluginである Antirelayを使用します。双方とも、EMWACで使用する場合には、嬉しいことにフリーで使用することができます(サポートを受けるには$99必要だそうです^^;)。
 ここではまず SCSMFILTER のインストールと基本設定をします。

3-1. インストールをはじめる前に
 先のステップで開始させた以下の3つのサービスを停止させてください。
 ・IMS POP3 Server
 ・IMS SMTP Derivery Agent
 ・IMS SMTP Receiver

3-2. SCSMFILTERのインストール
 入手したSCSMFILTERの圧縮ファイルを適当なフォルダに解凍・展開し、setup.exeを実行し、ウィザードに従ってインストールを進めます。日本語Windows XP/2000/NTを利用している場合には、途中で以下のエラーが表示されます。
Error registering the application removal executable with Windows
 エラーが表示された時点でインストール自体は完了しています。エラーを表示させたままタスクマネージャを起動して、SCSMFILTERのインストーラを強制終了させてください。

※これはなんのエラー
 このエラーはEMWACのインストーラが日本語版のWindowsでの動作を想定していなかった為に出るエラーのようです。このエラー表示後にOKをクリックすると、全てのインストールファイルは削除されます。環境によっては出ないこともあるそうです、出なかったらラッキーと思ってください。


3-3. SCSMFILTERの設定(其の一)

 次に[スタートメニュー]-[プログラム]-[SCSMFILTER PLUS]を選択し「SCSMFILTER Configuration Manager(以後「SCSMFILTER Conf.」)」ウィンドゥを呼び出し、基本的な設定を行います。

○SCSMFILTER基本設定
3-3-1.  日本語メールのための設定をします。日本語のメールを通す為に、[Enable Non-7bit Checking]のチェックをはずします。これをやらないと、日本語メールをSPAM扱いにして、弾いてしまうことがあります。
3-3-2.  一通あたりのメールの大きさを制限します。MaxMSG[K byte]の項目をキロバイト単位で指定します。ここでは2000Kbyteを指定しました。
3-3-3.  ログファイルの記録先を指定します。[Log file]にフルパスで指定します。
3-3-4. [Max RCP]で一通あたりの最大RCPサイズを指定します。通常はデフォルト値の 512 で十分かと思いますが、一度に多くの送信先アドレスを指定したい場合など、用途によってはサイズを大きめに指定してください。
3-3-5. [INSTALL SERVICE]をクリックし、フィルターのインストールが終了するとウィンドゥが閉じますので、再度、スタートメニューから「SCSMFILTER Conf.」ウィンドゥを呼び出します。
3-3-6. 「SCSMFILTER Conf.」ウィンドゥ中の[RESTART SERVICE]をクリックし、ステータス表示が「SERVICE RUNNING」になるのを確認します。

最終的に次のような画面になっていればOKです(※[Log File]の部分は隠しています)。


fig4. SCSMFILTERの設定例(其の一)


 次に、デフォルトで使用できるフィルター、[FILTERI.DAT],[FILTERU.DAT],[FILTERU.EXC]の設定をします。最低でも[FILTERI.DAT][FILTERU.DAT]は設定することをお薦めします。

[FILTERI.DAT]
 メールヘッダー中に含まれる文字列でのフィルタリング方法を指定します。
 例えば、nobodyからのメールを削除したい場合[Edit FILTERI.DAT]ボタンをクリックし"nobody"と入力し[ADD]ボタンをクリックすることで設定できます。
[FILTERU.DAT]
 Fromに含まれるアドレス(文字列)を指定することでフィルタリングできるようにします。
[FILTERU.EXC]
 使用できない文字が含まれているいるときにフィルタリングをします。

※拒否したメールの行き先
 上記設定により、メールサーバから拒否されたメールは配信されず、ごみ箱に移動されます。デフォルトの保存先は以下の通りです。
 %windir%\system32\EMWAC\mail\trash
(%windir%はWindowsシステムフォルダを示す環境変数です。デフォルトでは、c:\windows や c:\winnt となります。環境変数は[コントロールパネル]-[システム]-[詳細設定]-[環境変数]で確認できます。)

以上でいくらかのSPAMメールを削除することができるようになりました。しかし、まだ少々心もとない設定となっています。第三者中継テストにもパスしません。

「ふー、設定自体は大したことないね。でもインストーラの途中で強制終了とは・・・アクロバティックだなぁ。」
そうですね(^^; これはインストーラの問題で、SCSMFILTERのセットアップ自体は問題なく完了していますから、ご安心下さい。次は、さらに広範囲のSPAMに対応する為の設定です。第三者中継テストをクリアするメールサーバ構築まで後一息です。
次はこちら




4. Antirelayの設定ファイルの更新

 EMWAC+SCSMFILTEREのみではカバーしきれない範囲のSPAMメールを排除をする為に、Antirelayをインストールします。

4-1. 入手したファイルの展開をする
 入手したantirelay.zipを適当なフォルダに展開します。
 展開されたantirelay-beta.zipをさらに展開し、次の3つのファイルがあることを確認します。
  ・antirelay.exe ... Antirelay本体
  ・antirelay.ini ... Antirelay設定ファイル
  ・antirelay.txt ... readme.txt

4-2. ファイルのコピー
 4-1.で展開し、存在を確認した3つのファイルを SCSMFILTER をインストールしたフォルダにコピーします。

4-3. antirelayの設定を編集する
 antirelayの必要な設定は、メモ帳などのテキストエディタで antirelay.ini を編集することで行います。
 4-2.でコピーしたファイルのうち、antirelay.iniを編集します。今回の設定に最低限必要な編集箇所は以下のとおりです。それぞれのエントリーを指定された通りに編集・確認してください。

Table3. 最低限必要なのantirelay.iniの設定
- 編集内容 概説
[config]
version=3 SCSMFILTERのバージョン
popauth=yes [popauth]エントリーを参照する。リレーはSMTPRCVで禁止される。
dnslists=yes

[dsnlists]エントリーのブラックリストを参照。

localnets=yes [localnets]エントリーのローカルマシンからのリレーを許可する。

localdomains=yes

[localdomains]項のローカルドメインからのアクセス許可する。
[popauth]
addheader=yes フィルターを通過したことをメールヘッダーに追記。
skip=yes POP3ログインのソースIPチェックをスキップ。
pop3logdir=

logfileの保存先です。あなたのコンピュータに存在するフォルダを指定してください。EMWAC IMSのPOP3ログファイルのフォルダを指定するのが無難。
例)C:\winnt\system32\emwac\mail\pop3log

pop3time=10

POP3ログインのチェック間隔(min/check)。この時間がSMTPの有効時間となる。

[dnslists]
domainN= ブラックリストの参照先。この参照に引っかかったメールはSPAMとして処理される。とりあえずはデフォルトでOK。
[localnets]
addheader=yes [popauth]エントリーと同様
skip=yes [popauth]エントリーと同様

netN=

リレーを許可するローカルマシンを指定する。net1=127.0.0.1/32をのこして全てコメントアウトする(行の先頭に ; を付ける)。
[localdomains] domainN=
※ N は数字
受取りを許可するマシンのローカルドメインを指定する。サーバー自身のドメインは最低限記述する。グローバルIPアドレス一個でNAT変換して公開する場合には、手順2-3.と同様にDynamicDNSなどで取得したドメイン名を記入する。


 以上でAntirelayの設定ファイルの更新は完了です。
 このAntirelayを SCSMFILTER の FILTERB.PLU でプラグインとして登録する訳ですが、このページでは SMTPRCV と一緒に登録するので、まだプラグイン登録をしないでください


次はいよいよメールサービス最後の設定「SMTP Receiver server」の設定です




5. SMTPRCV
 サービス関係最後の設定である、SMTPRCV についてのインストールと設定をします。
 前出のとおり、EMWAC付属のSMTP Receiver serverであるSMTPRS.EXEは、メール受信時にはSPAMを拒否せずに、一旦受信してから削除するという仕様です。この仕様のおかげで、実際にはここまでで行った設定を効かせて、不要な第三者中継を行わないようになっていても、各種第三者中継テストをクリアすることはできません。
 このことについての対策としては
テストに通らなくても、実際には第三者中継しないのだから気にしない!
という方法もあります。しかし、少々スッキリしない感がありますので、今回は
SMTP Receiver serverを受信時に第三者中継を拒否できるものに置き換える
という方法をとります。その受信時に第三者中継を拒否できるフリーな SMTP Receiver server というのが SMTPRCV です。

5-1. ファイルの展開とコピー
 これまでの幾つかと同様に、入手した smtprcv.zip を適当なフォルダに展開します。
 次の3つのファイルを SCSMFILTER がインストールされたフォルダと同じフォルダにコピーします。
- RCVPNL.EXE
- SMTPRCV.EXE
- smtprcv.txt

5-2. インストール
 次の3つのサービスを停止させて下さい。既に停止させている場合には、停止を確認してください。
・IMS POP3 Server
・IMS SMTP Derivery Agent
・IMS SMTP Receiver

 各サービスの停止を確認した後、プロンプトから-installオプションをつけてSMTPRCV.EXEを実行します。


SMTPRCV.EXE -install

fig5. コマンドプロンプトからSMTPRCVをインストール

 以上で新しいSMTP Reciver serverがインストール出来ました。これをEMWACやSCSMFILTERと連携して動作させるためには、次の操作が必要です。

5-3. EMWACやSCSMFILTERと連携動作させます。
 ここで、Antirelayをプラグイン登録することになります。
 4.設定した Antirelay.ini をメモ帳などで開き、最終行に以下の3行を追加します。

[smtprcv]
relay=no
verifydomains=no

 次に、そのファイル(Antirelay.ini)を Antirly.ini にリネームします。つまり、Antirly.ini は SCSMFILTER をインストールしたフォルダに置くわけです。

 [スタートメニュー]-[プログラム]-[SCSMFILTER PLUS]を選択し「SCSMFILTER Conf.」ウィンドゥを呼び出し[FILTERB.PLU]ボタンをクリックし、Modifingパネルを呼び出します。

Modifingパネルの入力欄に以下のように入力します。[Add]ボタンをクリックします。

[ドライブ名]:\[パス名]\antirelay.exe_[ドライブ名]:\[パス名]\antirly.ini

※[ドライブ名],[パス名]はSCSMFILTERをインストールした先です。
 _ はスペースの意味です。
 例)c:\install\mfilter\antirelay.exe c:\install\mfilter\antirly.ini

[RETURN]をクリックし、Modifingパネルを閉じます。

[RESTART SERVICE]をクリックしSCSMFILTERサービスを再起動した後、SCSMFILTER Conf.ウィンドウを閉じます。

5-4. SMTPRCVに設定をインポートする
 5-1.でコピーしたファイルのうち RCVPNL.EXE (これだけアイコンが表示されています)を実行し、「SMTPRCV Control Panal」を呼び出します。
 [Import Settings]をクリックし、5-2.で編集した Antirly.ini を選択し、[開く]をクリックし、設定をインポートします。
 設定を確認後[OK]をクリックし、「SMTPRCV Control Panal」を閉じます。

5-5. サービスの起動設定
 [コントロールパネル]-[管理ツール]-[サービス]を開きます。  次のサービスのプロパティを開き、[スタートアップの種類]を"手動"にし、起動時に自動起動しないように設定するとともに、[サービスの状態]のボタン[停止]をクリックしてサービスを停止します。

・IMS SMTP Reciver

 続いて次の3つのサービスを開始します。
 先と同様に各サービスのプロパティを開き、[スタートアップの種類]を"自動"にし、起動時に自動起動するように設定するとともに、[サービスの状態]のボタン[開始]をクリックしてサービスを開始・再起動します。

・SCSMFILTERPlusE (←再起動)
・IMS POP3 Server
・IMS SMTP Derivery Agent
・MMS SMTPRCV Service
※IMS SMTP Reciverはもう起動しません。起動しないようにご注意下さい。


以上でフリーソフトで構築する第三者中継チェックをパスするメールサーバを構築することができました。自分の使っているメールクライアントソフトを設定して、実際に送受信出来るかを確かめてみてください。

「よーし完了。これで第三者中継チェックにパスすることができるメールサーバが構築できた。システム管理にMLに使い倒すぞ〜」
お疲れさまでした。そして、おめでとうございます。メールサーバの公開は、あなたの常時接続ライフを次の段階に押し進めるものです。一緒に自宅サーバライフをますます充実したものにしていきましょう★
BBSinterrogatoryメールでの感想や情報提供など、お待ちしています。
関連情報はこちら




6. 構築できた方へ

●無事メールサーバを構築できた方へ
 お疲れ様でした。そしておめでとうございます(^o^)/ これであなたの部屋のPCは不正な第三者中継を許さないメールサーバになりました。直にでも公開して、周りの友人などにあなた発行のメールアドレスを教えたくなると思います(またそうするべきです(^^;)。しかし、メールサーバを本格的に公開する前に、十分なテストを行ってから公開することをお勧めします。当然ですが、この自宅メールサーバの電源が落ちていたり、キャリア(←N○Tなど)のトラブルで回線が切断されたりすると当該アドレスへの送信も受信もできません。メールサーバのサービスが何らかの原因で落ちていても同様です。そういったことも十分考慮して運用してください。例えば

 ・サーバが落ちてても「ごめんね〜」の一言で済む範囲で使う
 ・自宅サーバ発行のメールアドレスは、自宅サーバ関係でのみ使う
 ・UPSの導入や回線の信頼性が高い業者に乗り換えるなどして、可能な限りの安定性向上を計る
 ・同じように自宅メールサーバを構築する友人などに、セカンダリーを頼む(←この場合、セカンダリーの管理人となる人にもあなた宛てのメールは丸見えですケド(^^;)

など等、自分なりの運用方針を決めてから運用することをお勧めします。

 なお、メールサーバをもっと使い倒したい方は、転送や自動応答などについて掲載したこちらページや、このサイト以外の情報元についても参照することをお勧めします。
 メールサーバに関する関連情報


●このサイト以外の、参考になる情報元について
EZ-NET プログラミングステーション
spamと不正なーメール中継についての解説
TidBITS-J#442/10-Aug-98(スパムに反撃)